こんにちは!
Wind Band Press編集長の梅本です。
この編集長コラムでは、最近気になることや、経験上何か役立ちそうなことなんかを、ちょこちょこと書いていきます。
楽団や奏者個人の公式ウェブサイトに問い合わせフォームを設置したり、各種SNSで「お問い合わせはDMで」としていることが多いと思いますが、今日はお問い合わせへの返事のお話です。
僕自身、Wind Band Pressや各ストアでお問い合わせを受けることが多いのですが、逆にこちらから企業やお客様に問い合わせをした場合に、まったく返信がないことがままあります。
返事がないと困る場合は問い合わせる側もなんとかしてコンタクトを取ろうとしますが(電話とかFAXとか場合によっては手紙とか)、特に困らない場合は「他をあたろう」となったり、演奏会の場合だったら「いいや、行くのやめよう」となるんじゃないかなと思います。
ですので、演奏会情報にしろ、団員募集にしろ、お仕事依頼の募集にしろ、媒体向けのテキストや自分のホームページ、SNSなどに問い合わせ先を載せたからには、なるべく早く対応したいところです。
返事がない、となると、せっかくの入団希望者や演奏会のお客さんなどを逃してしまう可能性がありますよね。もったいない話です。
連絡先を載せるのであれば返信するべきだと思うし、対応できないなら問い合わせ窓口を作らないほうがまだマシだなと思います。
原則として当日~翌日(翌営業日)には返信してあげたいですよね。
とはいえ担当の方も常にメールやDMを見ているわけではないですし、すぐに返事が出せるわけでもないですよね。人生何が起こるかわからないし。メールだと相手のメールサーバーかこちらのメールサーバーの問題でフィルタにかかってしまい「未着」となってしまう場合もあります。
そういう様々な事態が想定される場合は、お問い合わせ先を記載するページに、「通常何日以内に返信します」「何日以内に返事がない場合はメールが届いていない可能性がございますのでお手数をおかけいたしますが再度送信ください」「内容によっては返信を控えさせて頂く場合がございます」など、そういった内容をあらかじめ記載しておくと、トラブルや機会ロスを防ぎやすいかもしれませんので、これは推奨したいところです。対応できる時間帯や曜日もなるべく明記したほうが良いでしょう。
また、長期(目安としては数営業日とか1週間以上)、お問い合わせのチェックが出来ない、返信も出来ないことがあらかじめわかっている場合は、ドメインを契約しているサーバーのメール設定の中にある「自動返信」の設定をしておくと良いですね。
自動返信の文面としては、「いまメールの確認が出来ない」ということがわかればいいので、「お問い合わせ頂き誠にありがとうございます。○月○日より*月*日まで担当不在のためお問い合わせ内容のご確認が出来ないため、△月△日以降、順次ご返答させていただきます」みたいな感じで大丈夫かと思います。SNSのDMでそれが出来るかどうかは僕もよく知らないのですけれど。
メールの自動返信設定よくわかんないやという場合、会社や楽団であれば、対応できない間は別の方にメールチェックの権限を渡して、代わりに対応してもらうというのもアリです。
もちろん楽団や奏者の場合、「問い合わせ先」に「もっとこうしたらいいよ」「金返せ」みたいな「ご意見」や「クレーム」を頂く場合もあります。公開されている連絡先が一つしかなければ、仮に「あくまでも演奏会のお問い合わせ先」とこちらが思っていても、お客様からするとそれしか連絡手段がないので、お問い合わせ以外の連絡も飛んでくるわけです。
言葉穏やかな方からのご意見であればスムーズに対応できると思うのですが、ちょっと面倒な人に絡まれて「ご意見」「クレーム」を頂いた場合も、なるべくスルーしないで「ご意見を頂き誠にありがとうございます、今後の参考にさせていただきます」というような感じでいなしておけば良いですし、もし実際に痛いところを突かれているのであれば改善のきっかけにすれば良いので、その場合は言葉遣いにイラッとしてもフィードバックを頂いたことに対して真摯に対応したら良いかなと思います。演奏に対して「金返せ」というクレームが来た場合には平謝りするしかないかなと思いますけど。
僕は今までにいくつかの会社に勤めてきたのですが、だいたいどこの会社にも「返事をするまでに時間がかかる」お客様担当者の方がいて、「なんですぐに返信しないの?」と尋ねると、「なんと返信していいのかわからない」「問い合わせの件について調査や確認が必要なためまだ返信できない」という回答が返ってくることが多かったです。
そういう方も結構いらっしゃるとは思うのですが、そういう方はとっておきの魔法、「とりあえずメールを受け付けたことだけ先に伝える」を覚えてください。定型文で構いません。
「この度はお問い合わせ頂き誠にありがとうございます。お問い合わせを受け付けましたのでご案内申し上げます。お問い合わせ頂きました内容について調査、確認などに少々お時間を要するため、お急ぎのところ誠に申し訳ございませんが、回答まで今しばらくお待ちいただけますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。」
こんな感じの文章をテンプレとして用意しておいて、お問い合わせが来たことに気づいたら「とりあえず」それを貼り付けて返信しておくのです。もちろんちゃんと調べて回答しなくてはいけないのは言うまでもありませんが、問い合わせを見てもすぐに返信できないタイプの方は、これで少しお時間を頂くようにしましょう。
問い合わせフォームやDMへ届く内容や文言があまりにひどい場合(通常想定される問い合わせの範囲を超えて誹謗中傷が含まれるなど)は、弁護士事務所に相談してみるのも良いかもしれません。
何はともあれ、「窓口を作るなら返事は可及的速やかに」行うことが大事です。自分が問い合わせる側にまわったときのことを考えると、どう対応したらいいか、何を準備したらいいかわかってくるかもしれませんね。
お問い合わせ対応って、ないとそれはそれで厄介だし、あったらあったで対応が大変なんですが、事前準備次第では負担を軽減しながら相手にも悪い印象を与えずに済ませることができます。
あとは返信する文面次第ですね。知り合いでもないのにくだけた文章表現だと「なんだコイツ」って思われてしまいます。
問い合わせを受ける側からすると多くの問い合わせの一つですが、問い合わせる側からすると大事な案件です。ひとつひとつのお問い合わせに、丁寧な言葉と内容でお返事を差し上げることです。
クレームの場合は、相手は「この気持をわかってほしい」「なんらかの対応をしてほしい」という場合がほとんどかなと思いますので、事実と異なる点があった場合は事実を伝えれば良いと思いますが、担当者の主観として「そう思われるのもわかります」という雰囲気を醸し出しておくのも良いかなと思います。なんらかの対応が必要な場合は色んな人に相談して迅速に対応を決定してご案内するほうが良さそうですよね。
実際に会って話す場合と、テキスト(文字)で伝える場合、同じ言葉でも印象がだいぶ変わってしまいます。言葉遣いは本当に大事です。もし自分の文章に自信がない場合は、他の人に事前にチェックしてもらうのもアリだと思います。
ぜひ、演奏だけではなく、お問い合わせ対応もスキルを上げていって頂ければと思います。
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